投資の第一歩、投資信託

証券口座を開設して投資を始めようと思っても、証券会社のホームページを開くだけで様々な投資方法や投資対象があることが分かる。国内株式から米国株式、債券やFX、金・銀・プラチナ貴金属、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)、先物取引、信用取引等々、とにかく選択肢が多い。ここまで選択肢が多いと何から始めたらよいか分からなくなるのも無理はない。

そこで、初めて投資をするのであれば、投資信託をおすすめしたい。投資信託であれば比較的低リスクで投資を始めることができる。この記事では投資信託とは何か、その中で特に人気のS&P500やオルカンについて解説する。

投資信託とは何か

投資信託は、運用の専門家が株式や債券などに分散投資を行い、その成果を投資家が受け取る仕組みの金融商品だ。自分の資金を文字通り信じて託して運用してもらうことで、投資対象やタイミングを自分で考えて実行しなくても良いため楽に分散投資ができるメリットがある。

投資信託は積み立てることで分散という大きな利点を活かすことができる。投資対象や地域を分散できるだけでなく、自動積立設定をしていれば投資タイミング(時間)を分散することができる。購入のタイミングを分けることで平均購入単価が平準化され、基準価額が小さいときには多く、基準価額が大きいときには少なく購入することができる。

投資信託の懸念点

投資信託には始めやすいという大きなメリットがある一方で、デメリット…という程ではないが投資信託を続ける上での心理的なハードルが確かに存在する。

つまらない

投資信託は100円から購入ができるだけでなく、一度クレジットカード引き落とし等の積立設定が完了すれば、後は継続して積立をすればよい。買い付けや積立の設定が簡単なため投資未経験者や初心者に勧められる一方で、逆にそれ以外にやることがない。せいぜい一定期間のリターンを確認して資産のリバランスをするぐらいだ。自分が投資をしていることさえ忘れるほど何もしないため、つまらなく感じてしまう。つまらないと感じるだけならまだマシで、より大きなリターンを求めて積立を止めて別の投資商品に乗り換えてしまうと、短期間で市場を変えることになるためリターンを得られにくくなってしまう。

売却が難しい

こちらは出口戦略、引退やFIRE達成後の話。投資信託を積み立てて資産が増えた状態で引退し、資産を取り崩しながら生活する場合、収入が他になかったり年金が生活費を賄えなければ、積み立てた資産を取り崩しながら生活することになる。取り崩しをする以上は使った分、資産が減少してしまう。特に長年積み立てた資産を取り崩すとなれば、このまま売らずに放置すれば更に増えると考えてしまい、売却の心理的ハードルは上がる。結果、必要なタイミングでの売却が難しくなってしまう。なお、定期的に一定額ずつ売却する「定率・定額取り崩し」をあらかじめ決めておくことで、この心理的ハードルを下げることもできる。

豊かになっている実感が全くない

投資信託の継続に大きな障害となる要素。リターンを得られる対象に投資を続けていけば、資産評価額上では積み立てるにつれて資産は全体的には右肩上がりになっていく可能性が高い。しかし、投資信託を積み立てる過程で、キャッシュフローの増加に1mmも貢献しない。投資信託の評価額が上昇し資産額が増えても、収入は全く増加しないため生活に余裕が生まれない。そのため、少しずつリターンを増やしたり、短期で豊かになりたい人に向けた投資方法ではない。

それでも何故最初は投資信託なのか

先程挙げた通り、投資信託は始めやすい一方で、継続が難しい要素が数多くある。それでも投資を始めるのであれば最初は投資信託なのは、投資を続ける習慣を身に付けて市場に居続けるためだ。投資でリターンを得る人の、1位は亡くなった人、2位は投資したことを忘れている人、という有名な話がある。2つの共通点は長期間市場に居続けている点だ。暴落が起きても狼狽して売ることなく持ち続ける、積み立てる必要がある。そのため投資信託で利益を得る確率を上げるには、一度買った投資商品は動かしたりせずに持ち続ける握力が求められる。頻繁に売買せずに市場に居続けるための力を投資信託を通じて鍛えることができる。

但し、投資商品の選定に失敗した場合は持っていても損失が拡大する恐れがあるため、予め定めた撤退ラインを越えたら損切りした方が良い場合もある。

終わりに

投資を始めるなら、少額から始められて長期間市場に居続ける能力を養える投資信託がおすすめだ。毎月一定額を投資することで投資そのものに慣れるためにも、是非投資信託から始めてみてほしい。

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